『イタリアの街ガイド』第6回 ウルビーノ 理想都市

イタリアの街ガイド

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イタリア旅行コラム『イタリアの街ガイド』 ウルビーノ 理想都市

ウルビーノは天才ラファエッロが生まれ育ったことで有名な丘の上の小さな都市。文化的伝統がなかった地方都市を、イタリア随一の芸術都市にすべく15世紀に大改編されたが、街の外観は現在までほとんど変わっていない。1998年に世界遺産に登録されたルネサンスの理想都市に、思いを馳せてみる。

 

北方の異国情緒をイタリアへ

中世のヨーロッパの宮殿では、毛織物業で発展したフランドル地方(現在のオランダ、ベルギーにあたる)で作られたタペストリーを壁に掛けるのが非常に流行しており、当時フランドル地方はヨーロッパでも先進的な都市であった。

国立マルケ美術館に今でも残るフランドル産のタペストリー

メディチ銀行をはじめ多くのイタリア人商人が、この国際都市で活躍していたが、イタリアの貴族階級の人びとは、商人たちが祖国に持ち帰った北方の美術品に魅了されていた。北方の美術に魅了された理由は、下図を見比べると一目瞭然だ。

フランドルを代表する画家ヤン・ファン・エイクの作品と、同時期にイタリアで描かれた絵を比較してみよう。

※ちなみに、比較の対象のイタリア絵画は、ヘボ絵描きによってなんかでなく、当時、イタリアで美術の中心であったフィレンツェの、ボッティチェッリのお師匠さんであるフィリッポ・リッピが作例。

ヤン・ファン・エイク《ファン・デル・ペールの聖母》
1436年, Groeninge Museum, Bruges

 

フィリッポ・リッピ《タルクイーニアの聖母》
1437年、Galleria Nazionale d’Arte Antica, Rome

フィリッポ・リッピが描く絵肌は、あくまでも絵具で描いた絵と感じさせるが、フランドル絵画では、金属、布などの素材の描き分けが徹底されている。

今でも、当時、イタリア人貴族たちが取り寄せたフランドル絵画コレクションを、イタリア各地で見ることができる。

 

地方都市がヨーロッパを代表するルネサンス都市へ

14世紀までウルビーノは他の地方都市と変わらない田舎の小都市だったが、1444年に傭兵隊長フェデリーコ・ダ・モンテフェルトロが実権を握ってから街は一大変革を遂げる。武勇でならすフェデリーコであったが熱烈な文芸庇護者であったのだ。

ピエロ・デッラ・フランチェスカ
《フェデリーコ・ダ・モンテフェルトロの肖像》
ウフィツィ美術館、フィレンツェ

しかし、これまで文化的伝統がなかった都市がとった行動は・・・、イタリアのみならず外国からも一級の芸術家たちを呼び寄せて、この小都市を一気にヨーロッパ随一の文化都市としてしまった。

ウルビーノの気合の入れようは、宮廷画家の地位にわざわざフランドルから画家を招いたことだ。他の芸術都市では「フランドル絵画に影響を受けたイタリア人画家」が活躍していたのに、ウルビーノでは本物のフランドルの血を入れてしまったのが凄い。当時もてはやされていた遠い異国の文化を積極的に導入し、ウルビーノは一気にイタリアのみならずヨーロッパ随一の文化都市となったのである。

 

みどころ

パラッツォ・ドゥカーレ Palazzo ducale

1444年フェデリーコ公が建て始めた宮殿は、イタリアルネサンス建築の傑作。現在は国立マルケ美術館として一般に公開されている。

ラファエッロの生家  Casa natale di Raffaello

ウルビーノの宮廷画家だった父ジョバンニ・サンティが建てた家。イタリアの町を歩いていると、立派な聖堂、貴族の邸宅が美術館となっており、つい目が慣れてしまうが、まだ当時、職人階級であった絵描きさんが建てた家であることに注目したい。

貴族、豪商の家でもないのに、ものすごく立派!

ウルビーノの宮廷画家の地位が、相当高かったと想像できる。家の中に中庭がある、ホテルのようなお屋敷。

この家で、ラファエロは父から絵具の作り方など一通り技を教えてもらったようだ。父は父で偉く、ウルビーノ近郊の都市ペルージャで活躍していた、当時一番の人気画家ペルジーノに息子を弟子入りさせた。

一階に若きラファエッロが、ペルジーノ工房で修業を終え、フィレンツェに経つ前に描き残したとされる聖母子像のフレスコ画がある。ラファエロを思わされる綺麗な聖母子像だが、様式から考えると父ジョバンニ・サンティの作品だと思われる。

 

サン・ジョヴァンニ祈祷所



1415年にサリンベーニ兄弟によって描かれた「聖ヨハネの生涯」のゴシック様式のフレスコ画で有名。600年前のフレスコ画は今でも色鮮やか。

 

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