『イタリアの街ガイド』第15回 アレッツォ 前編
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イタリア旅行コラム『イタリアの街ガイド』
アレッツォ前編
フィレンツェから70キロほど南東に位置するアレッツォは、中世ルネサンスの町並みを残す典型的なトスカーナの地方都市。伝統的に金銀細工の加工で有名な町で、現在でも至るところに小さな工房が点在する。映画ライフ・イズ・ビューティフルのロケ地ともなった。
エトルリア以来の古都

フィレンツェとローマの間に位置する古都アレッツォは、古代ローマ人よりも早くエトルリア人によって興された町としても有名で、その出土品から謎の多いエトルリア文化を伝えてくれる。
とくに有名なのがヤギとライオンの頭をもつ想像上の動物「キメラ」のブロンズ像。1553年に城砦の拡張工事をしているときに発見され、すぐさまフィレンツェ公のもとに送られた。
そんなアレッツォの中心街を散策していると所々で看板を発見する。歴史建築の宝庫のイタリアでは珍しいことではないが、どうもいつもと感じが違うと思い、よく見てみると映画のロケ地の案内板だ。

1997年にアレッツォ近郊の町で生まれたロベルト・ベニーニが監督・主演した『ライフ・イズ・ビューティフル(原題La Vita e’Bella)』。劇中のトスカーナ地方の小都市のモデルはアレッツォだったようだ。
町は、中世ルネサンス以来の町並みと金銀細工の伝統がそのまま残され、至るところに小さな工房やトラットリアが並び、非常にイタリアらしい風景が広がっている。

《聖十字架伝》の巡礼地
さほど大きくないトスカーナの地方都市であるアレッツォに人々が訪れる最大の目的は、ルネサンスの画家ピエロ・デッラ・フランチェスカによって描かれた有名な《聖十字架伝》を鑑賞するため。アレッツォの大聖堂(ドゥーモ)ではない「聖フランチェスコ聖堂」に1452-58年頃に描かれたフレスコ画の一大絵巻。
これはキリストが磔刑に処されたときの十字架がアダムとイヴの旧約聖書の時代に由来し、廻りに廻って中世の時代に発見されるという伝説を表したもの。

ピエロ・デラ・フランチェスカ
聖フランチェスコ聖堂 アレッツォ)
まるで映画の主人公のように、歴史・宗教・宝物が絡み合った物語を読み解いてゆくのに惹かれて、毎年多くの観光客がこの町を訪れる。
次回、《アレッツォ後編》では、ちょっと複雑なピエロ・デッラ・フランチェスカの《聖十字架伝》の判読を解説しちゃいます。お楽しみに。
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